出会いと対話から、地域DXの次の実践を育む

2026年9月14日、COMPASS小倉にて「HAGUKUMIプログラム2026 キックオフイベント」を開催しました。当日は40名が参加し、過去の採択者による実践共有、2026年度採択者5者の活動紹介、テーマ別対話を通じて、地域の企業・団体や参加者が次の一歩を考えました。

IMG_9589_a.jpegHAGUKUMIプログラム2026 キックオフイベントの会場の様子
40名
当日参加
5者
2026年度採択
7卓
テーマ別対話
4.44/5
満足度平均

地域で実践を育てる「HAGUKUMI」

「HAGUKUMI―ともに進める地域DXプログラム―」は、地域の企業や団体が主体となり、DXを通じた課題解決と新たな価値の創出に取り組むプログラムです。FAISが個別の企業支援に加えて本プログラムに取り組む背景には、地域の中で人と人をつなぎ、学びや実践を周囲へ広げる担い手を育てたいという考えがあります。

キックオフイベントは、採択者の活動を知るだけでなく、参加者自身が質問やアイデア、協力できることを持ち寄る場として設計しました。会場では「ASK(質問)」「IDEA(提案)」「CAN(できること)」の3種類の付箋を使い、登壇を聞きながら感じたことを言葉にしてもらいました。

HAGUKUMI Bloomトーク
― 採択後の活動と現在地 ―

過去の採択者による「HAGUKUMI Bloomトーク」には、製造業IoT活用研究会/株式会社TEAM FABの平畑輝樹氏と、早稲田大学IPS・北九州コンソーシアムの吉江修氏が登壇しました。両者は、HAGUKUMIとの関わり方が異なるからこそ、それぞれの立場からプログラムの意味を語りました。

HAGUKUMIを起点に、新たな事業体へ

製造業IoT活用研究会は、地域企業が先進事例から学び、現場で試す機会をつくるところから始まりました。HAGUKUMIでの活動を通じて企業間の連携と実証が進み、関係する2社の共同出資による株式会社TEAM FABの設立へと発展。製造現場でのIoT実証にとどまらず、ものづくりの技術を異分野へ展開する取り組みも生まれています。

既存の活動に、新たな出会いと共通言語を

早稲田大学IPS・北九州コンソーシアムでは、HAGUKUMI以前から産学連携によるDX部会を継続してきました。HAGUKUMIへの参加は、活動そのものの出発点というより、新たな参加者との出会いや、実践事例を広げるきっかけとなりました。部会で作成を進める「DXマトリクス」は、経営戦略と価値創造のプロセスを組み合わせてDXを捉え、企業間で共通言語を持つための試みです。

クロストークでは、交流の場を一度きりで終わらせず、互いの「やりたいこと」を共有し、重なる部分から小さく動き出すことの大切さが語られました。また、必要なときにつながれる緩やかなネットワークを保ち、多様な人を巻き込みながら現場の暗黙知やデータを生かすことが、地域で実践を続ける鍵として示されました。

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2026年度採択者5者が活動テーマを紹介

続く採択者ピッチでは、2026年度に採択された5者が、地域課題や今年度の活動内容、参加者と一緒に考えたいことを紹介しました。

北九州AI業務自動化推進会

中小企業の「AIを導入したのに使われない」を解く。成功事例だけでなく失敗も共有し、業務ごとにAIを使う・使わないの境界や、導入時の心理的・組織的な壁を検討します。

ブレイン・ラボ北九州

暗黙知を資産化するAIエージェントの実証。現場に蓄積された経験を対話型AIで言語化し、組織で活用できる知識へ変えることを目指します。

北九州生成AI活用研究会

AI版QCサークル活動の実践と検証。生成AIを現場に定着させる人材を育て、業務プロセスや組織文化の変化につなげます。

北九州市IoT実践研究会

DX・IoT・スマートファクトリーをサイバー攻撃から守るAI・BCP研修。課題や失敗も共有しながら、初めて取り組む企業にも参加しやすい学びの場をつくります。

健康経営DX推進コンソーシアム

健康経営DXの地域実装と継続的共創コミュニティの構築。働く人の健康と企業価値の向上を両立する実践を進めます。

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北九州AI業務自動化推進会
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ブレイン・ラボ北九州
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北九州生成AI活用研究会
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北九州市IoT実践研究会
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健康経営DX推進コンソーシアム
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模造紙への付箋貼付け

付箋を起点に、8つのテーブルで対話

後半のテーマ別対話では、2026年度採択者5者にBloomトーク登壇者2者を加えた7つのテーマテーブルを設置しました。参加者は関心のあるテーブルを選び、前半で記入したASK・IDEA・CANの付箋を手がかりに意見を交わしました。

「聞いて終わる」のではなく、質問する、アイデアを加える、自分や所属組織にできることを伝える。こうした小さな関与を積み重ねることで、採択者と参加者の間に次の連絡や活動参加につながる接点が生まれました。

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アンケートから見えた、対話とつながりへの期待

参加者アンケートには36名から回答があり、イベント全体の満足度は5段階で平均4.44、4以上の回答は約86%でした。最も役立ったプログラムとしては「テーマ別対話」が26件で最多となり、「過去採択者によるトーク」14件、「採択者ピッチ」12件、「付箋によるフィードバック」11件が続きました。

参加後の変化としては、「今後の参加・協力を検討したい」15件、「関心のある活動が見つかった」14件、「HAGUKUMIへの理解が深まった」12件が挙がりました。また、28名が採択者からの連絡を希望しており、活動への関心が具体的な関与意向へつながっていることがうかがえます。

参加者の声から
・付箋があることで、受け身ではなく参加できた
・業種が違っても、抱えている課題には共通点があると分かった
・成功事例だけでなく、失敗や難しさも共有できたことが参考になった

これからのHAGUKUMI

今回のキックオフは、2026年度の活動を地域へ開き、採択者と参加者が出会う最初の機会となりました。今後、各採択者は、それぞれのテーマに基づく研究会、実証、研修などを進めます。FAISは、活動への参加や協力を希望する方との接点をつなぎながら、11月の中間発表会、その先の実践へ向けた伴走を続けていきます。

HAGUKUMIは、完成した答えを持つ人だけの場ではありません。地域の課題に関心がある方、何か力になれるかもしれないと感じる方が、知る・考える・つながるところから参加できる共創の場です。今後の活動にも、ぜひご注目ください。

開催概要

日時2026年9月14日(月)14:30~18:45
会場COMPASS小倉
参加者40名
主催北九州市・公益財団法人北九州産業学術推進機構〈FAIS〉

※アンケート集計:回答36件。複数回答の設問を含みます。

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