炭素繊維強化プラスチック加工技術研究会の設立及びセミナーの開催(2/3)
2012年01月31日
北九州市産業経済局
(財)北九州産業学術推進機構
次世代素材の加工技術の高度化に向けた取組みを開始します!
~CFRP(炭素繊維強化プラスチック)加工技術研究会の設立及びセミナーの開催について~
1.背景及び目的
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)は、強度、剛性など機械的性質に優れ、自動車や航空機等の燃費向上に寄与する軽量新素材として注目されており、低炭素化社会へ対応した新材料として、今後の市場拡大が見込まれています。
現在、自動車・航空機の内外装、風車ブレード等の産業機械に使用され始めていますが、
切削等の加工が困難な難削材で加工技術の高度化が急務となっています。また、熱可塑性
材料の開発も進んでおり、成形技術等の蓄積も課題となっています。
このような状況の中、金属加工技術の蓄積がある地域企業や大学と協力して、CFRPの加工技術の高度化を図るため、「CFRP加工技術研究会」を設立します。
なお、本研究会は、北九州市が平成23年1月に策定した「先導的低炭素化技術研究戦略指針」に基づき、北九州地域の企業・大学と連携した産学連携プロジェクトです。
2.活動内容
本研究会では、CFRPの材料特性や加工特性、製品部品の要求性能等の情報収集・解析を行い、これらの情報を参加企業へ提供します。また、素材及び加工工具等を提供し、参加企業が実際に加工を行う場を設け、加工結果及び技術課題を参加企業間で共有化します。これらの活動を通じ、各参加企業の加工技術の修得や高度化を図ります。
※CFRPに関する研究会・セミナーは他地域でも実施されていますが、実際に加工を行う場を設けた本格的な研究会の実施は、全国でも珍しい取組みです。
3.研究会の構成(敬称略)(案)
会長:九州工業大学大学院工学研究院機械知能工学研究系 教授 水垣 善夫
会員:大学等:九州工業大学、北九州工業高等専門学校、九州職業能力開発大学校
企 業:市内加工・装置関連企業など
合計 11機関参加
(1)第1回研究会の開催について
日時:平成24年2月3日(金)14:00から14:50
場所:北九州学術研究都市 産学連携センター2階 小会議室1
(北九州市若松区ひびきの2-1)
(2)セミナー「炭素繊維複合材料-最新の動向と加工技術-」の開催について
日時:平成24年2月3日(金)15:00から17:00 定員 100名
場所:北九州学術研究都市 学術情報センター1階 遠隔講義室1
(北九州市若松区ひびきの1-3)
4.参考:CFRP(炭素繊維強化プラスチック)について
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)は、炭素繊維とマトリックス樹脂を配合した複合材料であり、炭素繊維を樹脂に含浸(または炭素繊維に樹脂を含浸)した後(熱硬化性樹脂では樹脂の硬化を経て)得られる材料です。高強度・高弾性率の性質を持っています。
現在、スポーツ・レジャー、航空・宇宙、産業用途(自動車・風力発電・土木建築・情報機器など)と幅広い分野で使用されています。新たは用途としては、電線ケーブル用コア、液晶ガラス基板搬送用ロボット(フォーク)、X線CT法(X-ray Computed Tomography:X線コンピュータ断層撮影)用天板材、バイオリンケースなどがあります。
5.添付資料(下記をクリックしてください)