エコ・キャンパスへの取り組み概要
先端科学技術の教育研究活動を支えるエコ・キャンパス「北九州学術研究都市」
北九州学術研究都市では、教育研究活動に必要なエネルギーや水を、環境に配慮しつつ効率的に供給するために様々な工夫をしています。 中でも北九州市立大学国際環境工学部は、環境負荷の低減をテーマに、光・風・熱等の自然エネルギーを最大限に利用するとともに、水やエネルギーを無駄なく利用するためのシステムを積極的に取り入れています。 さらに、周辺の自然生態系や水の循環を復元することを目指したエコロジカルなキャンパス整備を実践しています。

エコ・キャンパス実現に向けた9つの試み
自然エネルギーを活用する取り組み »詳細

- 自然風の活用
- 自然光の取り入れ
- 屋上緑化
- 地中熱による予冷・予暖(クールピット※1)
水資源の有効活用と排水浄化 »詳細

- 水リサイクルシステム(中水道)
- ビオトープ(※2)と自然型水路の整備
新エネルギーへの取り組み(複合エネルギーシステム) »詳細

- 太陽電池
- 燃料電池
- ガスエンジン
- コ・ジェネレーション(※3)による電気・熱供給
この複合エネルギーシステムは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の地域新エネルギー導入促進事業の補助を受けて設置されました。
※1 地中の熱を取り出すための空気の通り道
※2 様々な野生の生き物たちが、お互いに関係を持って暮らしている場所(野生の生物生息空間)
※3 発電の際に排出される熱を空調などにも利用することにより、電気と熱の両方を供給する仕組み
自然|心地よい風と光のキャンパス
北九州市立大学の校舎には、自然通風の仕組みが各所に取り入れられています。特に「ソーラーチムニー」は、北棟と南棟の屋上に設置され、太陽熱による煙突効果と外部風による誘因効果を利用して、自然換気を促します。 また、空調用の外気は、地下のクールピット(※1)から取り入れ、夏は予冷、冬は予暖を行います。北楝では、1階から4階まで吹き抜けた数ヶ所の光庭から自然光を取り入れ、ワークショップは半屋外として、自然の光と風を最大限に利用する計画としています。
※1 地中の熱を取り出すための空気の通りみち。

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| 日差しを調整する ブラインド・ひさし |
換気用煙突の ソーラーチムニー |
光と風が通る光庭 |
【夏(冬)期】地下のクールピットで予冷(予暖)された外気を空調に利用します。
【中間期】開放した窓から室内を経由して屋外へと自然の風が流れます。
【夏期】ソーラーチムニーの働きにより、夜間も冷気を地下のクールピットから取り入れ、建物全体を冷やします。
水|汚水浄化とリサイクル
学術研究都市キャンパス内の排水や雨水は、共同溝を経由して環境エネルギーセンターに集められます。同センターで、生物による処理とろ過処理を施された処理水は、各建物の便所洗浄水や、散水、冷却塔の補給水などとして再利用されます。処理水の余剰分は、ビオトープ(※2)池を経由して自然型の水路に放流されて更に浄化された後、土壌に浸透します。
※2 様々な野生の生き物たちが、お互いに関係を持って暮らしている場所(野生の生物生息空間)

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| 汚水処理設備 | 雨水処理ろ過装置 | ビオトープ (イメージ図) |
エネルギー|キャンパスの教育研究活動を支えるエネルギー
学術研究都市では、環境にやさしい新エネルギーの供給の仕組みを取り入れています。環境エネルギーセンターに設置した燃料電池やガスエンジン発電装置によるコ・ジェネレーション(※3)と北九州市立大学屋上の太陽光発電からなる複合エネルギーシステムを採用し、電力と熱を供給するとともに、エネルギー消費量と二酸化炭素の排出量の低減を図っています。
※3 発電の際に排出される熱を空調などにも利用することにより、電気と熱の両方を供給する仕組み。

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| 燃料電池 | 太陽光発電 | ガスエンジン | 温水ボイラ |
| ◆燃料電池の原理 ◆燃料電池発電システム構成 |
◆太陽電池の原理 ◆太陽電池の種類 |
省エネルギーシステム等導入効果の試算(計画時の予測)
| 導入システム | 省エネルギー効果 | LCCO2削減15年間の効果 |
|---|---|---|
| (1)ソーラーチムニーによる自然排気 | 216Gcal/年(0.9%) | 141t-C(0.9%) |
| (2)地下ピットによる外気の予冷、予暖 | 221Gcal/年(0.9%) | 144t-C(0.9%) |
| (3)太陽光発電システム | 368Gcal/年(1.6%) | 217t-C(1.4%) |
| (4)燃料電池+ガスエンジン (天然ガス コ・ジェネレーションシステム) |
1,278Gcal/年(5.5%) | 416t-C(2.6%) |
| (5)大温度差システム (冷暖房用冷温水10度差供給) |
485Gcal/年(2.1%) | 317t-C(2.0%) |
| 合計 | 2,568Gcal/年(11.0%) | 1,235t-C(7.8%) |
新エネルギーシステムの概略仕様
天然ガス コ・ジェネレーション設備
- 形式及び設備容量
- 燃料電池(リン酸型)200kW(東芝)
- ガスエンジン160kW(ヤンマー)
- 発電効率
- 燃料電池40.0%(100%発電時)
- ガスエンジン28.7%(100%発電時)
- 熱回収効率
- 燃料電池、20.0%(90℃温水)、20.0%(50℃温水)
- ガスエンジン47.7%(90℃温水)
- ガス消費量
- 燃料電池43.3Nm3/h(都市ガス13A)
- ガスエンジン44.1Nm3/h(都市ガス13A)
- 運転管理
- 燃料電池 24時間通年連続運転
- ガスエンジン 8時~22時運転(14時間)
- 電力主体(電主熱従)
- 燃料電池優先
- 排熱利用設備
- 排熱利用型ガス焚冷温水発生機 200USRT、600 USRT
- 貯湯槽80m3
- 暖房用熱交換器349kW
太陽光発電設備(京セラ)
- 形式及び設備容量
- 多結晶シリコン(屋上設置)型129.6kW
- 単結晶シリコン(建材一体)型23.4kW
- 発電効率
- 多結晶シリコン(屋上設置)型13.3%
- 単結晶シリコン(建材一体)型7.2%

都市郊外型の完全リサイクル住宅プロジェクト
早稲田大学理工学総合研究センター九州研究所では、完全リサイクル住宅(鉄骨造)の研究プロジェクトが進められています。

燃料電池の原理

最初に燃料電池が実用化されたのは、アメリカのアポロ計画で、発電と同時に水が作れるシステムとして登場しました。電池といっても電気を蓄えるのではなく、水の電気分解と逆の原理を応用したものです。空気から酸素を、燃料から水素を取り出し、電気化学反応によって直接電気エネルギーに変換する発電システムです。
燃料電池発電システム構成

太陽電池の原理

太陽電池は、1954年にアメリカで発明された技術で、半導体が光のエネルギーを受けると内部の電子にエネルギーが与えられ、電圧が発生するという性質を利用しています。太陽電池にはシリコン半導体が多く使われています。電気特性の異なるN型シリコンとP型シリコンを組み合わせて、光のエネルギーを直接電気に変えます。
太陽電池の種類
純度の高いシリコンの単結晶を薄切りにした単結晶シリコン太陽電池と製造コストを下げるために金属シリコンを鋳型で多結晶化させた多結晶シリコン太陽電池があります。他に非結晶のアモルファスシリコン太陽電池や結晶型と組み合わせたハイブリッド型があります。北九州市立大学では、北棟のひさしに単結晶型(250cm×75cm)156枚を、屋上の傾斜台に多結晶型(132cm×89.5cm)912枚を設置しています。




















